今日は、群馬県立前橋女子高校(前女)の音楽部が定期演奏会を行うというので見に行きました。
知人のお嬢様がホルンで出るというので。
その前に、群馬県ってすごく不思議な土地柄で、進学校と呼ばれてる高校は、未だに男子校と女子校に分かれてます。
前橋市の高校も前橋女子高校と、前橋高校(男子校)がトップの進学校です。
ここら辺は、群馬のトリビアなのかな。ネタになったりもしてるから県外の人でもご存じかもしれません。
でも、同性しかいない学校に思春期の三年通うって、よっぽど性癖が歪むと思う自分は、たぶん心が汚れているのでしょう。
(ごめんなさい)
ちなみに、ぼくは群馬の共学校(中央高校)を出てます。
でも性癖歪んでるから、これは生来のものでしょう。
さて。前女の定期演奏会です。
公演は、昼の部と夜の部、計2回行われて、夜の部に行きました。
さらに公演は2部構成となっていて、一部は合唱、二部はミュージカルでした。
今回の演目は「1789」というフランス革命を題材にしたもの。
一時間間違えていてちょっと遅れてしまったけど、一部の初めの方から見ることができました。
若いっていいなあと一部の合唱を聴きながら思ってました。
そして20分の休憩の後、ミュージカル上演開始。
僕の中に、「所詮高校生の演劇」ってのがあったんだと思います。
でも、すごく面白かったんですね。
そして、ミュージカルを盛り上げるオケの音楽も、その場その場適宜決まってかっこよかったんです。
女子校だから、宝塚チックな部分もあったし。
でも、言葉ははっきりと聞こえるし。オーケストラピットとかで演奏してるのもよかった。
一緒に嫁さん連れて行きましたが、会場まですごくめんどくさそうだったのに、帰り際には「面白かったねー」って。
学校の出し物(というと失礼になると思いますが)で、これだけ楽しめたのは、正直ビックリでした。
しかも無料。
ただ、父兄の方々は、かなりの持ち出しはあったかと思います。それでも昼夜公演で、各800人くらい入ってるっぽいです。
普通の公演なら、大成功でしょう。実際、ぼくのように思った人もかなりいるのでは。
そして、楽しかったんですが、その後で自分の悪いクセが。
どうしても、今自分がしている和楽器の世界と比べてしまうのですね。
地元で、こんなに若い人、そしてパワーにあふれてる演じ手とか、いないなあ。
地元で、こんなに楽しい演目って、いつ見たっけ。
とか、もろもろ…。まあ、東京には、いろいろあるのかなって思います。スーパー歌舞伎とかも最近は和楽器入りますし。
でも、地元で、無料でこれだけ楽しめちゃうと、地元でお金取る公演とか、どうなんだろうって。
僕のCDとか、どうなんだろうって。
正直なところ、比較しなくていいんですよね、こういうの。
それでもね、ぼくは悔しいんです。
「ぼくがやっていること、やってきたことは、これだけ多くの人に楽しんでもらえたことあるだろうか。」
「若い人がストレートな情熱を向けて、それを観客が感じとれる場が和楽器にあったかな。しかも地元で。」
「和楽器を使って、和楽器を知らない人に楽しいって思わせたい。」
そんなことを考えちゃうのです。
洋楽器は、明治時代から着実に日本人に根付いています。
一方和楽器は、名人という人が一人亡くなればジャンルが一つ消えちゃうくらい衰退してます。
多様性が失われてきています。
津軽とか、長唄とか歌舞伎とか、そういうわかりやすいものは残るでしょうが、それ以外のジャンルは先が見えています。
だけど、盛り返すようなことは、たぶんないでしょう。
そして、知識欲を満たすだけの学問としての邦楽しか残らなくなるのではないか。
そんなふうにも思います。
昔から、演者は「人を楽しませる」ことを考えていたのではないかと思います。
それは洋の東西関係なく、そうだと思うのです。
喜んでくれるから、演奏する。上手くなる。だからもっと練習する、お客さんをぎゃふんと言わせたくて演奏する。
そんな感じで回っていたんじゃないかなあ。
それが、明治以降の和楽器は、なんか「芸を守る」ためにのみ生きながらえているんじゃないか。
そんな風に感じてしまって「バカバカバカ!おのPのバカ!!」って感じです。
これは、自戒です。
やっぱり、ぼくは、もっとバカでありたい。みんなを演奏で笑顔にできるような、真剣にバカな演奏家でありたい。
それには、腕も頭の中もまだまだ未熟で。勉強しなければならないことが多くて。
でも人生の終わりが見えてきて、今日の公演たのしかったのに、心がなぜかぐんにゃりしてました。
今のところ、CD出すとか、いろんな人を結びつけるとか、そういうことしかできませんが。
今できる事をしなければ、それも後悔なのですね。
楽しかった思いを書いていたら、すごくしんみりしちゃってますね、すみません。
でも、若いっていいなあ!!
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